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2013年8月3日土曜日

心技体について

スポーツの世界では,よく心技体と言いますが,試験でも同じことが言えるのではないでしょうか。

去年の不合格から,今年の受験まで,技を磨くため気をつけていたことはたくさんあります。ほとんどは,いかに自分を試験にコミットしていくかに尽きていました。

でも,その試験へのコミット,技を磨くための準備として前提があると思うのです。
それは心と体です。

体の方は説明しやすいです。過酷な試験ですから,乗り切るだけの体力がなければなりません。疲労に打ち勝つだけの頑強な体が必要だと思います。

それにひきかえ,心の方は疎かにされてはないでしょうか。

メンタルトレーニングという言葉も有名になって久しいものがありますが,私はこの点,他のの受験生よりはしっかりしていた方だと思いますので,5点にまとめて,一部ご紹介できたらと思います。

1 抽象的な目標を持つこと。具体的な計画を立てること
2 ひとつひとつの行動に意味づけを
3 不安要素の最大限除去
4 自分の行動によって結果が左右されることだけを考える
5 計画は悲観的に,実行は楽観的に


1 抽象的な目標を持つこと。具体的な計画を立てること

人間は望んだ姿になるといいます。ああなりたいと思ったら,その姿に近づくと私は信じています。

司法試験を受けるのならば,どんな実務家になりたいのか考えたいものです。
素晴らしい先生に出会えたら,あの先生の,あの部分は自分も真似してできるようになろうとか,あの先生と一緒に仕事をしてみたいとか考えています。別にひとりである必要はありません。何人かいるのでも構わないと思います。

私は弁護士の先生だけでも5人くらいはいますね。
少しでもあの人に近づけるようにと考えることが,少しでも合格につながっていくことでしょう。

もちろん,そこからは,どうしたらその人に近づけるのか,具体的な計画を立てることが必要になります。その話は別の項に譲ります。


2 ひとつひとつの行動に意味づけを
私たちは,意味のある行動をどれだけしているでしょうか。
受験生たる者,試験に直接,間接に役に立たないことをしているわけにはいきません。

行動をするときも,なんのためにそれをやっているのかを意識できたら,力の入れるポイント,力の強さをコントロールして,本来力を入れるべき点に注力できるはずです。

行動をする前に,自分に問いかけて,意味のない行動をしない勇気も必要だと思うのです。そうすることで時間の余裕が生まれ,意味のある行動に集中的に時間を投下できるようになると思います。


3 不安要素の最大限除去

私は規則正しい生活を心がけていました。
時間管理に関して言えば,試験が朝型だから朝型にすべきだと言われれば,夜は早く寝ることにして,朝勉強することも何度もありました。

食事管理に関して言えば,朝ご飯は食べるとか,野菜,発酵食品を多めにするとか,質素であっても,バランスにこだわっていました。

これらに気をつけていたのは,時間管理や食事管理が甘かったから不合格になったんだ,自分の実力が足りなかったからではないんだ,という言い訳をできる余地を残したくなかったからです。

それは裏を返せば,時間や食事では周囲には絶対引けを取らない。普段の実力さえ発揮できれば周囲に勝てるという自信につながるのだと思います。


4 自分の行動によって結果が左右されることだけを考える
これはさらに2点に分解できます。
 1) 終わったことは考えない。これからのことだけ考える。
 2) 自分の力でどうしようもないことは考えない。その対策だけ考える。

1)はまさにいまの私ですね。結果がどうなろうともよいとの考えのもと,この記事を書いています。

2)は思い出すのはあの地震ですね。私がロースクール2年の終わりに地震が起きました。東京にいましたが,夜まで電車は動かず,家に帰れたのは朝の5時でした。

自然災害は仕方がありません。人間の力で抵抗できるのはごく一部です。
また,他人のことも気にしても仕方がありません。自分の行動をしっかりしておけばいいと思います。


5 計画は悲観的に,実行は楽観的に

計画するときは全ての想定できる最悪の事態に備えましょう。どんな問題ができたらどんな善後策を採ればいいか,あらゆる想定を重ねておくといいと思います。
しかし実行段階は別です。もう計画していることを計画通りにこなせれば,それ以上の結果など求めるべくもないのです。

最悪の事態など起こりようがない。全てはうまくいく。そういう心境で臨んでこそ,満足のいく結果もついてくるのだと思います。

長い文章になってしまいましたが,今日はこの辺りで。
明日は,昨年の本試験直後の私の反省について書ければと思っています。
ご期待ください。

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